2006年電脳古本「少売」記・後 (2007.01.25) 海猫屋&みせばん

 

 5月に入り、10日間程のあいだに4冊の注文が来る。4冊の中に元旦に仕入れた「草の剣」(署名入り)が売れてしまった。喜ぶべきなのか? 電脳少売に反することかもしれないが、本は本屋で探すものではないか? 自らの足で探し物を見つけるという楽しみを放棄しているような気がするのは「古本オヤジ」の証拠か。

 注文は1月1冊、2月2冊、3・4月は増えるどころかゼロだった。5月、ようやく薄陽が差して来たかと思ったら、やはりヌカ喜び後は続かず。

 兼業古本屋なので本業が終わり、さあ今日はする事があるという時に限って注文が来るから不思議なものである。

 6月、7月、9月、各1冊の注文。完全なる夏枯れだった。

 11月半ば、目玉商品もなくてはと気張って出品した「虚空のランチ」(赤江瀑、署名入)に注文が来る。売りたくないと「アマゾン値段」を付けたつもりが、客はいた。売り手が甘かった、参りました。開業以来、初めての高額商品、丁寧に包装し発送する。今年の注文はこれが最後かと思っていた。

 12月15日、注文が来る。客の氏名を見て「おや」、著者と同じである。

 献呈署名入が売られているのが嫌で注文してきたのか、また別の理由か…。確認メールに「失礼ではございますが、著者御本人様と拝察致しました」と思わず書いた。

 「拙著、好評で手元になく探しておりました」とのメールが後から来る。

 著者自身、探すという話は聞いたことはある。実際に注文して来るとは…。

 1年の締め括りとしては、まさに「ま、いいか」。11冊中7冊が署名入、これがやはり少売の「売り」だった。

 2007年1月下旬、まだ注文は来ない。